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1998年に予定されるAMCP/5までに作成すべき報告書の目次案と今後の作業計画に関する検討が行われた。
(2)議事項目2(SARPs等の作成状況)
(a)英国におけるVDLモード3の実験結果
英国においてVDLモード3の飛行実験が行われ、受信信号強度、ビット誤り率の状態、FECの有効性に対する暫定的な評価についての報告が行われた。これによると、上記のパラメータからモード3の物理層は、様々な運用環境下に十分に対応する性能を有することができるという見通しが報告された。
(b)同一チャネル干渉特性
米国でのVDLモード3無線機による同一チャネル干渉特性の測定結果が報告され、それに基づき将来17dB台での運用が可能となるか否かをWG−Bで検討することとなった。
(c)ボコーダ
2つのボコーダが、ATC運用下での音声品質と利用可能性を確認するためにテストされており、いずれのボコーダも同等の結果を示していることが報告された。
(d)航法と監視のためのデータリンク方式の比較
監視のためのデータリンク候補としてSSRモードS拡張スキッタ方式によるADS−Bの紹介が行われた。ADS−Bは、自分の航空機位置をモードS拡張スキッタ方式により放送することにより、他の航空機のコックピット・ディスプレイに航空機位置を表示する機能を提供するものである。米国ではVHF周波数が不足しており、VDLモード4等のVHF方式によるADS−Bは実現不可能とのことで、モードS方式によるADS−Bを進めていきたいとの意見が出された。
会議では他の国や機関の将来構想を集めてデータリンク方式の比較を行うこととし、比較資料作成のためのドラフティング・グループが設立された。

 

 

 

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